やまなみ工房を観た、NHKで

2017/01/09
先日なんとなく観てたNHKのバリバラという障害者によるバラエティ番組で、自閉症の人や知的機能障害を持つ人達が作った絵画やオブジェなどの作品が紹介されていました。
サヴァン症候群の人の絵画作品とかもそうですが、絵画の描き方もめちゃくちゃ細密だったり、同じモチーフをものすごい数反復して作る傾向があります。やまなみ工房の作品もそういう感じの作品が多く、視覚的なインパクトが強い作品だと思いました。

私がこの番組でいいなぁと思ったのは、彼らの作品をちゃんとお金に変えているという点です。

展覧会を行い、作品を販売し、創作に対する対価を得る仕組みを作っていることが素晴らしいと思いました。下世話かもしれませんが、社会において全員が共通して価値を認めているものは「お金」です。その「お金」を、自らの力で獲得する事が出来ているという点において、誰にも文句を言われることはないし、むしろ誇らしいことだと思います。あと、一番すごいのは、彼らが得る対価が「施し」や「チャリティ」ではないという点です。私が思う限り、あの作品達はが持つ独創性は得難いものだし、どこでも観られる凡庸なものではないです。
本流のアートマーケットでの価値や、工芸品としての価値はないかもしれません。しかし、それがアウトサイダー・アートというカテゴリだとしても、世の中のほとんどがアウトサイダーアート(本流の美術史の文脈の埒外にある美術作品)なのだから、死ぬほど存在する美大をかじったニセ芸術家よりも余裕で勝っているといえます。

こういう施設、仕組みを作り、運営しているこの施設のスタッフさんは、様々な風当たりや、心ない中傷を受けることもあったんじゃないかと思いますが、個人的には頑張ってどんどんマネタイズしてあげてほしいなと思います。

やまなみ工房_4 




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