イーゴン自治区

ターミネーター2/30年前から女の怒り爆発。

2021/05/29 サラ・コナー
まずはこちらをご覧ください。3分40秒。



最近スポティファイでユーミンばっかり聞いてて、その流れでYOUTUBEでたまたまこの動画を観ましてね。

ターミネーター2です。1991年公開だから今から30年も前の映画です。30年か。
私は当時中1だったと思いますが、めちゃくちゃヒットした映画だったのでもちろん見ました。劇中の悪いほうのターミネーター「T-1000」が変幻自在の液体金属で、その視覚表現に使われたCGが画期的だったのをよく覚えています。水銀みたいなピカピカのドロドロのぐにゃぐにゃのやつ。

子供の頃観た映画を大人になって観ると、当時は感じなかった事、わからなかった事などが再発見できて面白い。
というわけで、今日Amazonプライムで「ターミネーター2」を観ました。


当然の事ながら、映画の内容は30年前と変わらずですが、私と世の中は30年分変化しているわけです。だいぶ印象が違いました。

1997年、自我を持った人工知能スカイネットにより引き起こされた核戦争で30億の人間が死んでしまう。以降、ロボットと人類の戦争が続いている未来で生き残った人類を率いているのはジョン・コナーという指導者。もうすぐ、もうちょっとでスカイネット率いるロボット達に勝てるかも!という2029年、ロボ側が「ジョン・コナーがやばい。ジョンさえいなけりゃなぁ。」という事で、タイムマシン的なアレでもって、ジョンが生まれてくる前の1984年のロサンゼルスに暗殺ロボットターミネーターを送り込んで、彼の母親であるサラ・コナーを殺そうとして失敗。

ここまでが、映画「ターミネーター」。

この続編の「ターミネーター2」はというと、1994年のロサンゼルス。将来すごい奴になるジョン・コナーは10歳くらい。グレてて不良。ATMをハッキングして金を不正に引き出して、イオンみたいなショッピングモールのゲーセンで悪友と遊んでる。
彼を産んだサラ・コナーは、もうすぐスカイネットを開発するサイバーダイン社を事前に爆破しようとして失敗し逮捕。強度の統合失調症患者として警察の精神病院に収監されている。「未来がヤバい、みんな死ぬ」という強い妄想を持った危ない患者として拘束されている。
ジョンは里親の元で暮らしているが、母親のことはずっと好き。

この段階で1994年、核で人類半分死ぬのが1997年。

「あと三年以内になんとか核戦争を阻止しないといけない。」
っていう事を肌身に染みて知っているのは、全人類でサラ・コナーたったひとりだけ。大変。
で、そこに未来から今度は、子供の頃のジョンを殺しちゃえってことで、最新型のターミネーターがこの時代に送り込まれてくる。同時にそれを守るために旧タイプのターミネーターも人類側から派遣されてくるわけです。

長いので、あとは割愛します、観てください。もしくはウィキペディアで。


というわけで、これを今日観たわけですが、当時観た印象と違って、なんか「男はダメ。ろくなことしない。」っていうメッセージが意図的に刻まれた作品でした。

私が子供の頃に観た時は、ドラえもんっぽい話だと思っていましたけどね。未来の身内からロボットが来て今の自分を助ける的な感じとかね。あと、子供時代のジョン・コナーが当時観た時の自分と同じくらいの年齢だったので、どうしてもそっちに共感するっていうかね、そんな感じでした。

しかしながら私も大人になったのでしょう。やはり目線が変わります。かなり親目線です。
ジョン・コナーを演じるエドワード・ファーロング君は子供。養育の対象ですよもう。なんならサラ・コナーも「お母さん」っていう感じじゃなくて、同世代のシングルマザー頑張ってるなぁ、的な目線で観ちゃいました。

そんな感じで劇中の数か所だけ、その頑張るシングルマザーのサラ・コナーのモノローグというか、心の声っぽいナレーションが唐突に入るところがあります。

逃亡用のトラックを、味方の旧型ターミネーターとジョンが修理するシーン。うまい事トラックがなおって「イエーイ!なおったぜ!」と、ジョンが旧型ターミネーターとハイタッチとかしてじゃれ合うするシーン。それを遠巻きに眺めているサラ・コナー。

彼女のモノローグ(ナレーション)はこうだ。

ジョンと遊ぶサイボーグをみて、突然私は理解した。
ターミネーターは片時も休まず、いつでもジョンのそばにいる。
決してジョンを傷つけたり、怒鳴ったり、酔って殴ることも無く、こうして彼を見守っていてくれる。
そして、いざとなれば、命を懸けてジョンを守るのだ。
今まで父親代わりの男は大勢いたが、本当にその役を果たせるのはこのマシンだけ。
この異常な世の中で、これだけが確かな事なのだ。


モノローグではないが、こういうシーンもある。
近い将来、核戦争を起こすスカイネットを発明してしまう技術者に、今までの研究を全部破壊しろと迫るサラ・コナー。「え、それって先の事でしょ?先のこと言われてもなぁ」と渋る技術者にこう言う。

未来のことを責めるなって?確かにそうね。
でも、そうやって、未来を見てないあんたみたいなのが水爆を作ったのよ。
自分はクリエイティブだと思って、あんたたちが一体、なにをつくった?
生命を創造した?女の胎内に生まれる生命。
あんたたちが作るのは死よ。


といった具合に、女の怒りが爆発している。30年前の映画でも女の怒りが爆発していましたよ。
男はろくなことをしない。

シュワルツェネッガーの主演作のハリウッド大作なので、アメリカマッチョなイメージがあったのですが、結構こういう要素が盛られている作品だという事が、この度わかりました。

世界と未来に怒り、戦う女性、戦う母親の映画。

私はジェンダーが男なので、女性的な視点を持っている人がこの映画を観たら、またちょっと違う印象なのかもしれないな、なんて思いましたよ。

とはいえ、とても見やすく、キッズにもわかるエンタメ映画なので、あらためて見ても普通に面白かったです。
最後のほうで、ちょっと泣いたしね。
泣いたのは、加齢による涙腺のアレですけどねきっと。

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