夏に脳に詰め込む読書のこと
2021/07/25
夏になると、海に行く。早朝は魚釣りして日が高くなったら泳いだりする。それ以外の時間は、できるだけエアコンが効いた部屋で本を読んでいる事が多い。夏は読書が捗る。読み終わると買いに行く。amazonで通販したりせず本屋さんに行って買うのがいい。私は本屋に何時間でも居れるタイプなので、冷房さえ効いていればずっといられる。何冊か買って帰り道にラーメン屋、できれば町中華でさっき買った本を一冊パラパラとめくりながら背脂ラーメンとか、濃厚担々麺とかを食べる。店を出て、近くのコンビニかドラッグストアでクーリッシュかホームランバーを食べて涼をとりながら、夏の太陽をまっすぐに直視して、ああ今が夏だ、と実感するのである。太陽を見たのでしばらく視力の回復を待ってから車で家路を急ぐ。
そんな夏が今年も来ている。今だ。今が夏だ。
去年のこの時期に読んだ本は、
・「結婚の奴」能町みね子
・「ケーキの切れない非行少年たち」宮口 幸治
・「つけびの村」高橋ユキ
・「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」ブレイディみかこ
・「82年生まれ、キム・ジヨン」チョ・ナムジュ
この他に「三体」とかも読んでたけども、文芸作品はあまり読まず、ノンフィクションやルポルタージュをよく読んだと思う。去年はこれらの本を立て続けに読んだ夏だった。ジェンダーについて、多様性について、差別について、犯罪について。インプットされたこれらの本の内容は不思議と私の中で互いの触手が結びつき、私にとって新しい価値観や思考の仕組みのようなものを作った。本を読むときは、ダラダラと少しづつ読むより、短期間に立て続けにガッと読むのがいい。1冊読み終わると次に読むべき本がなんとなくわかってくるので矢継ぎ早にそれを買ってきて読む。詰め込むのである。そして寝るのである。寝ると、脳の中で何かしらの情報処理が起こって、目が覚めて起きているときに、何かに気づきやすい状態に仕上がっているような気がするのだ。
いま、オードリー・タンの本を読んでいるんだけど、その本の中で、オードリーさんも寝る前にガーッと情報を入れて寝ると、目が覚めたときになにか重要なキーワードが浮かびやすくなっている、というようなことを言っていた。脳科学とかよくわかんないけど、あながちそういうことが脳の情報処理の機能としてもともとあるんじゃないかと私も思う。なんだか「ツイン・ピークス」のクーパー捜査官が夢で事件を進展させるのを思い出す。
さて、夏だ。本を読んでいる。
・「書写人バートルビー」ハーマン・メルヴィル
・「オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る」オードリー・タン
・「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」若林正恭
今読んでるのがこんな感じ。
ここまで読んで、次に読もうと思っているのは「コンビニ人間」だ。
今年の夏は、「資本主義社会、新自由主義社会の中で、人間が生きること」について、私の関心が向いているようです。導かれるまま行ってみようと思います。ダウジングで井戸を掘り当てるようにさまよいます。