他人に自分の話を聞いてもらう事を肯定する根拠。ノー・プロブレム。
2022/09/19
ポッドキャスト配信を始めようと思って、他人のポッドキャスト番組をあれこれと聴いている。
芸人やタレントなどの著名人のラジオ番組がそのままポッドキャストで配信されているプロフェッショナルなコンテンツや、まったくの無名の人々がPCやスマホのマイクで雑談や独り言を録音したローファイなものもある。いろいろあっていい。

自分以外の「他人の話」を聴く時、人間はどんな話を聞きたいと思うだろうか?
どんな話があるか?以下のように分類できるんじゃないかと思う。
①学び
聴くことでスキルアップになったり、知りたかったことを説明してくれるのがいい。外国語レッスンとか、専門分野の入門から掘り下げとか。聴く参考書のようなコンテンツ。ニーズ型コンテンツと言える。
②共感・共有
例えば小説や映画を見たあとに、誰かと共有したいと思うことがある。他の人はどう思ったか?など。本当はその作品について語り合いたいところだが、なかなか周りに趣味の合う友人がいなかったりする場合に聴きたくなる。共感と共有を求めて聴くコンテンツといえる。テーマは小説や映画に限らず、気になったことを共有できる場所。
「共感・共有」に対する渇望に潤いを与えるコンテンツなので、必然的に語られるジャンルはマニアックになる。渇いている人に水を注ぐのだから、これもニーズ型コンテンツと言える。
③エンタメ
話芸。話そのものが芸になっているもの。お笑いや怪談や都市伝説など。または、音楽のライブなど。いわば、音声芸術の類。
これはウォンツ型コンテンツと言える。
④素顔・本音・裏話
すでに一般認知されている人物やコンテンツの裏話を披露するコンテンツ。最近こういう番組が多い。本音を語るとか、素顔を見せるとか。佐久間宣行が象徴的。TVショーという虚像がお茶の間と繋がっている状況を逆手に取って、その裏側にいる人が、TVとは別のステージに出てきて「素顔・本音・裏話」をコンテンツ化した。このコンテンツの原資は「TVショー」。
これも、基本的にウォンツ型コンテンツと言えるが、語る人のファンによってはニーズ型。
上記①〜④以外にも切り口はいくらでもありそうだが、今はこのくらいのパターンでいい。
無名で素人の私でもコンテンツの内容によってはユーザーのニーズに応えられそうなものは、①と②だ。
①と②はニーズ型コンテンツなので、聴く人は「検索」で探して、私のコンテンツを見つけてくれる可能性が高い。有名でなくても、コンテンツのタイトルに「映画で覚えた韓国語フレーズ100」とか「5分でできる真夜中の居酒屋レシピ」といった題名をつければ、それ系のコンテンツを探している人にはリーチできるわけで。
自分ができること、語る価値がありそうはことをリストアップして、ポッドキャストリスナーのニーズをある程度現状把握する。そうして、その両面のすり合わせを行い、各コンテンツのタイトルを決めてしまえば方向性は決まる。マーケティング思考。
「自分が語って価値のあることなどあるのか?」という問いが、頭上でトグロを巻くことがある。
これは、言い換えれば、「オ、オラが他人様の役に立つなんて、め、滅相もねぇずら。」という感情である。
こいつは、はっきり言って逃げだ。自己肯定感の低さを演出しつつ、ホントはできるのに、やれることがあるのに、実際のところは、自分がやりたいことを選んでいる状態だ。
有益な情報というのは、相手によって変わる。
極端なことを言えば、人間は全員が別々の人生を歩いている。お互いに知っている事が違う経験したことも違う。見てきたことも食ってきたものも違う。だから何を語っても基本的には大丈夫だ。
もっと言えば、例えば、同じ職業の後輩に話す体験談は「先輩からのメッセージ」にはなるし、同世代に対して思い出話をすれば必ず一定量の共感と共有が得られるわけなので。
というわけで、手法的にもメンタル的にも「やれる」という補強ができたので、ポッドキャストをやろうと思う。
私がポッドキャストをやりたいと思う理由は、友達と話す日常を取り戻し、その習慣化の流れの中で、新しい出会いを生み出す仕組みを得るためです。