検索ロマン主義
2023/02/07

SNSのプロフィール欄に「ブロガー」と書いてみた。その前は「会社員」と書いてみたりもしたが、しばらく眺めていると、「会社員」の前に薄っすらと「しがない」という文字が浮かんでくるようで、ともすると、これはこの世で一番意味の無い肩書なのではないか、という気がしたのでやめた。例えばこれが「会社員(正社員)」だとしたら、この話の風向きが変わってくるのでもうやめる。
今度は「クリエイター」と書いてみた。思い切ったな、と自分でも思った。人は「クリエイター」を自称する時、白いフレームのメガネをかけてニコニコしたおじさんに後ろから抱きしめられるような気味の悪さに襲われる。これもやめておこう。
私は結局「ブロガー」を自称することにした。15年以上続けられている事がブログくらいしか無いのでそうした。しかし、「ブロガー」というのはもっと頻度高く記事を書かないとダメなんじゃないのか?私のような更新ペースではブロガーらしくはない。そう思い立ってこの記事を書いている。「ブロガー」を自称するに相応しい存在になるべく、毎日は無理でも週3くらいは書くべきだと思う。
もし読んでくれる人がいるとして、その人が3分程度で読み終わるくらいのボリュームの記事を用意したい。調べたところ1,000文字読む時間は約3分らしい。なので、この記事は1,000文字を目指して書いている。
最近、作文の上手な人工知能のサービスが登場し、世間の一部を騒がせている。非常に興味深い。これはインターネット上のテキストコンテンツのビッグバン前夜だ。人が書くテキストの量をあっという間に超える。
これは「ググる」という聖なる祈りが砂になる事を意味している。
これは「ググる」という聖なる祈りが砂になる事を意味している。
インターネット上には「まだ書かれていない言葉」というのがたくさんある。私はそれを自分のブログに書く。そうすると、極限られた少数の人たちがその言葉をググり、私のブログに辿り着く。ようこそ、この出会いは必然。
これは「検索ロマン主義」というやつだ。
検索ロマン主義。
なかなかいいフレーズではあるが、そんな言葉はこの世の辞書にはない。しかし、私が今この言葉を作り、今ここに書いた瞬間から「検索ロマン主義」というイデオロギーはこの世に存在する。
なかなかいいフレーズではあるが、そんな言葉はこの世の辞書にはない。しかし、私が今この言葉を作り、今ここに書いた瞬間から「検索ロマン主義」というイデオロギーはこの世に存在する。
人工知能が書いた記事がインターネット上を埋め尽くされる未来に向けて、私はブロガーとして記事を書くことにした。
さしずめ、スカイネットに立ち向かうサラ・コナーの面持ちである。