エンターテインメントを掘り下げ途中、けっこう浅い地層で歴史の暗がりを見る
2023/02/28

HIPHOPやアメリカのブラックカルチャーが大好きで、好奇心に任せてアフロ・アメリカンの歴史を遡ってみると、かくも恐ろしい人種差別や奴隷貿易の事実にぶちあたります。
この例に限らずですが、古今東西のサブカルチャーを深堀しようとすると、結構浅めの地層でこのような凄惨な歴史に遭遇してしまいます。
サブカルだけではなく、20世紀前半における世界の芸術作品は第一次&二次世界大戦の影響を少なからず受けているので、やはりその暗闇に手を入れてしまいます。
少なくとも私の場合、カルチャーへの入り口はいつもシンプルな好奇心で、かっこいいとか、面白いとか、かわいいとか。ほとんど誰しもそういうもんでしょう?そして必ずそれらカルチャーを「エンターテインメント」として消費するわけです。
決して、エンターテインメントの事を「けしからん」とか「軽率だ」と思ったりはしませんし、むしろ大好き。
しかしながら、エンタメの向う側に伸びる暗い影を知ってしまう度に、なんだか後ろめたい気持ちになる時があります。
具体的に言うと、最近だと、アマゾンオリジナルのドラマ「地下鉄道」を観た時がそうです。これは黒人奴隷の少女が自由を求める物語ですが、あまりにも凄惨で絶望的な内容に、正直凹みました。
大好きなブラックカルチャーの源泉がこんなにも残酷な歴史だということを知ってもなお、それをエンターテインメントとして消費している自分ってどうなんだ?という気持ちです。とまどいです。
私は韓国映画やKPOPも大好きで、これも例によって好奇心にまかせて韓国・朝鮮の歴史を遡ると、南北分断のいきさつ、その前の日本による占領と支配(統治とも)の歴史に必ず出会います。
朝鮮半島の歴史やそれに絡む日本の姿を知るとき、そのインパクトは先述のアメリカ黒人の歴史よりもかなり身近で、自分との距離も近く感じます。
私は今、韓国映画やKPOPがきっかけで、韓国・朝鮮の歴史について調べています。
図書館で「韓国近代の歴史」という本をなどを借りてきて読んでいます。
まずは、私は「ほとんど何も知らない」ということがわかりました。
日本は朝鮮半島で随分やらかしていますね。そしてだいぶ嫌われていました。これは現代の日本人としてかなり衝撃を喰らいますね。著者のバイアスとかいろいろ当然あると思うけど、これはしんどい。でも知りたいから、引き続き読みます。
日清戦争あたりから現在に至る、東アジアにおける日本の立ち位置について調べてゆくと、これまでに断片的に知っていた事が繋がったり、新たにいろいろと気になる事が出てきます。
私がいま気になっていること、それは「満洲国」。

朝鮮半島を日本が実効支配していた時代がありますが、その時に、今で言う北朝鮮の北の位置に「満洲国」という国がかつてありました。日本の「関東軍」が1932年から1945年の13年間だけ存在した国です。
この「満洲」という国のことは、子供の頃からずっと気になっていました。
子供の頃に見た映画「ラスト・エンペラー」がとても好きで、その中に「満洲国」が出てくるので知っていたのです。
子供の頃に見た映画「ラスト・エンペラー」がとても好きで、その中に「満洲国」が出てくるので知っていたのです。
ちなみに私が子供の頃にこの映画が好きだったのは、格好がキョンシーと同じだったから、という理由と、坂本龍一のサウンドトラックが好きだった、という理由です。
そして、私の父親の出生地が「満洲国」となっている事を、私はいつからか知っており、詳しくは知らないが名前はなんとなく知っている、という状態。学校の授業で習ったんだとは思いますが覚えてないですね。
ていうかね、私の祖父母はなぜ戦時中に満洲にいたのだろう?という疑問もあったんだけど、詳しく聞けないまま祖父母は他界してもういません。
と、まあこんな感じの流れで、日本と朝鮮半島、満洲、中国、台湾、といった東アジアの歴史を調べています。
アメリカ黒人の歴史も興味深いけど、東アジアの歴史は当事者の視点でちゃんと知っておきたいし、やや自分のルーツ的なものを遡りたい気持ちもあります。
ということですので、引き続き調べてなにかわかったら、また記事を書きます。