イーゴン自治区

阿佐ヶ谷

2008/11/27
今日は、夜の12時くらいに家の最寄駅に着いた。
仕事帰りの遅い帰路であった。

住宅地の暗い路地、あと2つ曲れば愛妻の晩ご飯にありつける。
そんな時、その曲がり角の暗がりから

「合ってるって!合ってるって!」

という男の声が聞こえ、同時にオレンジ色のスパッツに、変なジャンパーを着た女が走ってきた。
続きまして、その「合ってるって!」の声の主であろう男が自転車に乗って登場。
さしずめ、小出監督とキューちゃんのような2人。

男「大丈夫だって!合ってるって」
女「ホントに!?」
男「この道まっすぐで合ってるって!」

なるほど、迷ったか。こんな夜中に道に迷ったか。
私と彼等の距離は、まだ50メートルくらい離れている。
どんどん近づいてくる彼等。



男「方角は合ってるって、こっち南だから!」
女「なんでわかるの!?」
男「オリオン座があっちだから、こっち南でしょうが!」
女「え?そう?」

私もつられて夜空を見上げる。
曇っていて、星ひとつ出ていない寒空だ。

女「うそつけ!星ねーじゃねぇか!」
男「あるって!合ってるって!」

マルコポーロさながら、星を頼りに彼等はどこへ向かうつもりなのか。

私達はすれ違う。
私の傍らを、二人は、たぶん南へ向かって走ってゆく。

男「ここらは阿佐ヶ谷あたりだから、こっちへまっすぐに行けば・・・・。」
・・・・ドップラー効果。


彼等はどこを目指したのかはわからない。
こんな遅い時間に、いつから走ってたのかもわからない。
しかしながら確かな事がある。

ここは阿佐ヶ谷ではなく、下高井戸。
彼等が向かったのは南ではなく、北である。

この道をまっすぐ走ると、40分後くらいに
その阿佐ヶ谷にたどり着く。

 愛はどこからやってくるのでしょう
 自分の胸に問いかけた。





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