画家の腕前

2009/08/30
mur(マーと読む)という画家がいます。日本人です。
下のが彼の絵です。デジカメで撮った油彩です。














かっこいいでしょ。

私もそうですが、抽象絵画と聞くとなんだか難しそうなイメージがありますよね。
現代美術とかね。
一方では、「芸術は爆発だ」だとか、そいうったものの
表面だけパクったデタラメなものが「アートですね」なんて事になってますが、
まぁ、いろんな表現があっていいし、それは結構楽しいことです。
表現にとって、お金と知名度と大衆性、娯楽性は非常に重要ですし。
しかし時には、良くないものに「良くない!」とビシッと言う、
良いものを「良い!」と抱きしめる、
そんな硬派な気持ちも忘れないでいたいものです。

私はかつて、しつっこくmurにねだったものです。

「抽象画ってなんすか?」
「アブストラクトってなんすか?」
「キュビズムってなんすか?」
「絵画はどうやったら成立するのか?」
「絵画の意義は?」

私はめんどくさいやつでした。
それでもmurは嫌がらずに教えてくれました。
いろいろ教えてもらったけど、結局は
「考えてばかりじゃダメ。目を使え。」
という事が一番のリアルだと知りました。

身の回りの見える物をよく見る。
視覚世界を泳ぐ。
それが何となく実感出来てからは、
「考える」ではなく「発見する」というふうに私の目は使い方を変えました。
普通の生活の風景が「マトリックス」みたいなかんじになりました。

「あの箱は、四角い。」とか
「ここからでは君の後頭部は、見えない。」とか
「ガラスは、透けて見える。」とか。
「あのビルは、遠くにある。」とか。
「日なたは、明るい」とか

なんだか初めて地球にきたエイリアンのような気持ちでした。

絵や写真を見る時、考えなくてもいいと思います。
何かを発見しようと思って見ると、いいと思います。

画家って、すんごく見てるんですよ。
それを再現する能力も高い。
画家でない私たちにとって、彼等は一種の
インターフェイスのようなものなんだと思います。
「向こう側」と「日常」を繋いでくれる連中。


ちなみに下の絵は、murがちゃちゃっと、お絵描きソフトで書いた錦鯉です
笑っちゃうぐらい上手い。





Comments 2

コメント、まだ無し。

mackie

おい ぐっと来た!!! グッと来たぞ◎

2009/08/30 (Sun) 11:58

イーゴン

グッときたか!
私もずーっと、グッと来っぱなしだぜ!
本物を知っているというのは、生涯の財産だぜ。

私はこのシリーズのmurの絵を一点ゆずってもらって持ってるんだけど、ずっと玄関に飾ってるんだぜ!

2009/08/30 (Sun) 12:27




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