文学的絶景

2007/06/18
日本の不条理演劇の大御所、別役実さんの著作「虫づくし」を購入いたしました。
下北沢のビレッジバンガードにて、文庫で売っていたのを見つけて、迷わずサッと買いました。
噂に聴くところの名著であると存知ておりましたので、期待に小踊りしつつ、帰りの井の頭線のホームでプロローグだけチラ読み。

何という屁理屈ばった回りくどい文体でしょうか!
しかしながら、こいつは手ごたえのある本だな!と、カート・ボネガット・ジュニア以来のグリップの確かさを感じつつ、読み進めております。

読み易くて軽い、親切な文章にダメ出しする気なんかないけれども、粘り着くようにして行を追わなければ頭に入ってすらこない程の文章というのは、やはりそれなりのビューポイントまで連れていってくれるものです。

文学的絶景。

登山は疲れるから嫌いだけど、登頂の感動ってのは、やはりかえ難いものがあるのでしょうね。
ロープウェイじゃダメなんだろうね。

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