教養のための文庫/暗号と音楽理論

2010/06/02


今日、2冊の文庫本を購入。

「暗号解読(上)」サイモン・シン著
「憂鬱と官能を教えた学校(上)」菊地成孔+大谷能生

二冊とも出だしをちょっとずつ読む。

「暗号解読(上)」は暗号の歴史を綴った本。
暗号開発者と暗号解読者との攻防の歴史とエピソードがわかりやすくスリリングに紹介されている。
暗号とは解読されるととたんに使い物にならなくなるか、もしくは、より強力な暗号に進化するか、という道を辿って現在に至る。
ウイルスと抗体の攻防と進化に似ている。
また、暗号開発に携わる数学者達はその存在は決して公表される事は無く、軍事や国防に関わる最重要な任務を、最前衛の頭脳によって遂行する。

人間は「秘密を暴きたい」という欲求を本質的に抱えている。私たち一般人は、クロスワードパズルや推理小説といった手軽な「謎」を解く事でその欲求を紛らわしている、といっても良いだろう。
この本で紹介されているエピソードは、暗号を作り、または解き明かす事に選ばれたごく少数の人間が積み重ねて来た攻防と進化の歴史の一部を紹介している、非常にユニークな本だ。

まだちょっとしか読んでないけど、グイグイ来てます。


「憂鬱と官能を教えた学校(上)」こちらは、簡単に言うと、
棒で竹を叩いた音や、河の流れる音、犬の鳴き声や、風が吹き抜ける音。自然の中には最初から「ドレミ」なんていうルールは無かった。では、我々が知っている音楽ははたしていつから「ドレミファソラシド」なのか?というところからはじまる。

そもそも「ドレミ」というような音階というものは、何のために用意されたルールなのか?という事を、私はよくよく考えた事が無かった。

それはたとえば、誰かが歌ったメロディがあって、それを再現して何回も聴きたいと思った場合、昔の人はどうしてたか?って事である。
民間伝承のような「口伝え」であったのだろうけど、よりたくさんの人に広めるためには、楽譜が必要であり、ドレミが必要だった。つまり、音楽の再現のために誰かが汎用的なルールを作ったのだ。
そのキーマンが、音楽室でおなじみのバッハだっりする。

そして同じ「ドレミ」のルールの中で、あらゆるクラシック音楽のバリエーションが試され、出尽くした。そこから「ドレミ」意外の音の要素やノイズというものが介入してくるわけだが、、、。

この本は、そんな「ドレミ」のルールをより体系化して、だれでもすぐに音楽を演奏できるように整えられた音楽理論を、わかりやすく、これまたスリリングに教えてくれる。
非常に興味深い本。

膝、打ちまくり。

この本も、まだちょっとしか読んでないけど、
グイグイ来てます。


Comments 1

コメント、まだ無し。

のぶ

前回紹介してくれた『~TV』見て
私も読みはじめましたよ。
とても面白いですね。

出てくるコード鳴らしてみたいので
ピアノが欲しくなります。

ありがとう。イトウとイーゴン!

2010/06/02 (Wed) 16:39




投稿フォーム